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『三井物産「サス学」×北海道大学 -企業とともに森林を活かす 地域課題解決アイディアソン-」を開催

サステイナビリティ推進機構、北方生物圏フィールド科学センター苫小牧研究林、三井物産株式会社及び王子ホールディングス株式会社は、11月29日(土)、30日(日)の2日間、苫小牧研究林とクラーク会館において『三井物産「サス学」×北海道大学 -企業とともに森林を活かす 地域課題解決アイディアソン-』を開催しました。三井物産「サス学」の本学での実施は昨年に続き2回目の開催で学部・修士課程・博士課程の学生18名が、5つのグループに分かれてアイディア創出に挑みました。

本アイディアソンは、協力企業である三井物産株式会社、王子ホールディングス、苫小牧バイオマス発電株式会社に社会実装力を学び、「森林の場・林産資源」の活用方法を考案することを通じて本学の学生の課題抽出力、課題解決能力などを向上させることを目的として開催しました。実施にあたっては、三井物産の探究型アクティブラーニング「サス学」の手法が用いられ、2日間の全体ファシリテーションは、三井物産「サス学」アカデミーCo-producerで東京都市大学の杉浦正吾教授が務めました。

初日は、苫小牧研究林資料館に移動して、参加者の自己紹介を行った後、農学研究院の豆野皓太助教から森林の多面的機能や価値評価の手法などについて説明がありました。次に、北方生物圏フィールド科学センターの中村誠宏教授と奥田篤志技術職員による生態学的手法による森林生態系研究の紹介、さらに苫小牧研究林資料館や研究林のフィールドの案内が行われ、学生は施設の内外を散策しながら、研究林内で行われている生態系のモニタリング・実験や苫小牧研究林の成り立ちについて説明がありました。

午後には、「森の価値創造ビジネスを知る」をテーマに、王子ホールディングスの山﨑氏による同社の森林事業に関する説明がありました。その後、学生は5つのグループに分かれ、「サス学」教材の一つである「サス学羅針盤」を活用し課題をブレークダウンしていき、解決のためのアイディア出しを行いました。

2日目は、会場を札幌キャンパスのクラーク会館に移して行いました。最初に三井物産株式会社北海道支社業務室の藤山健太氏から「社会課題解決型ビジネスを知る」というテーマで事業紹介、サステナビリティ経営の説明があった後、グループワークを行いました。学生は、サス学のツールを使い発表資料を作成する過程で、それぞれの企業や本学の各先生のアドバイスを聞きながら、課題解決アイディアを収束させていきました。最後に6分間のピッチ発表を行い、5つのグループからは「風土NFT」「あつまれ みついの森」「みんなで作る!DASH島の森」「鳥の町苫小牧」「そうだ、森に行こう」と題した社会課題解決型のビジネスアイディアが提案されました。発表後、三井物産株式会社の藤山氏と王子ホールディングス株式会社の山本宏美氏、山﨑あかね氏、平木場祐香氏から助言がなされ、提言されたアイディアについて事業目線での講評があり、学生は熱心に聞き入っていました。

この様な企画を通じて、サステイナビリティ推進機構および北方生物圏フィールド科学センターでは今後も企業や地域との連携を深め、森林資源と生態系保全による社会課題解決を推進していきます。

森林事業について紹介する王子ホールディングス株式会社山﨑氏

森林の価値評価について解説する農学研究院 豆野助教

苫小牧研究林の成り立ちについて資料館で説明する中村教授

苫小牧研究林の取組紹介をする奥田技術職員と中村教授

学生による発表の様子
学生の発表に対して講評する藤山氏