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国土交通省都市局・北海道開発局主催「まちづくりGXセミナーin札幌〜都市の未来が緑で変わる〜」において、北海道大学の取り組み事例を紹介しました

国土交通省都市局・北海道開発局は、「まちづくりGXセミナーin札幌〜都市の未来が緑で変わる〜」を、11月13日に、北海道開発局研修センター2階講堂及びオンラインで実施しました。本セミナーに北海道大学サステイナビリティ推進機構 北岡真吾 特任准教授が登壇し、「まちの中の大学キャンパスのみどり-北海道大学の取り組み」と題して、大都市・札幌の中心部に位置する本学札幌キャンパスの緑地の特徴とその保全・管理・利活用に関する取り組みを紹介しました。

札幌キャンパスは市街化の進んだ札幌市中心部に残されたまとまった緑地です。大学キャンパスとして学術研究や自然環境教育の場となっているほか、学生、教職員の通勤・通学、余暇に加え、多くの市民や観光客が訪れる憩いの空間となっています。

北岡特任准教授は、北海道大学では1997年にキャンパスの空間利用の大綱となる「キャンパスマスタープラン」を全国の大学に先駆けて策定し、以降、固有のランドスケープの継承と保全、社会との関連を持たせたキャンパスへの展開に努め、適正な生態系の保全と持続的管理のために「生態環境保全管理方針」を策定し、緑地のゾーニングとそれぞれのゾーニングに応じた管理方針を設定し、それに応じた保全・管理を行っていることを紹介しました。キャンパスの将来構想や施設・環境に係る施策の企画・立案・実践を行う運営組織(サステイナビリティ推進機構キャンパスマネジメント部門等)を創設し、学内の教員・職員の協働体制の下、生態系や緑地の保全・管理のための具体的な取り組みとして、生物相調査を実施し現状を把握するとともに調査結果を様々な対策を検討する材料としていること、日常的な維持管理に加え、危険木や危険生物への対応、外来種防除、希少種の保全などの取り組みを実施していること、ESG情報開示を意識した取り組みとしてGRIスタンダードを参照したサステイナビリティレポートの制作やCDPへの回答において生態系・緑地に関する情報を扱っていること等を紹介しました。

最後に、大学キャンパスに限らず、半公共空間としての緑地管理の難しさを克服していくためには、様々なステークホルダーとのコミュニケーションや協働が不可欠であり、どのような価値をともに生み出すことができるかがポイントになるのでは?との観点を示して紹介を終えました。

セミナーの様子

講演を行う北岡特任准教授