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多様な研究と人材育成に励む保健科学研究院。大学院保健科学研究院 佐伯 和子先生・平野 美千代先生

環境報告書2017より

公園に立つ男性

中程度の精度で自動的に生成された説明

佐伯 和子(右)
北海道大学大学院保健科学研究院 教授
法政大学社会学部卒業。北海道立衛生学院保健婦科卒業、琉球大学大学院修了。博士(保健学)を東京大学で取得。札幌医科大学、金沢大学、北海道大学で保健師教育を担当。研究テーマは地域保健の人材育成。日本公衆衛生看護学会設立時に理事長就任(現在監事)。

平野 美千代(左)
北海道大学大学院保健科学研究院 准教授
首都大学東京大学院人間健康科学研究科修了。博士(看護学)。北海道立保健所で保健師として従事した後、2007年より本学に勤務。現在、要支援認定を受けた高齢者の社会活動に関する研究を推進している。

保健学が専門の佐伯和子教授は「継続性のある地域社会発展のためには、人材の育成が重要です。保健師の人材育成における評価の指標を研究しています。保健師は対象が乳幼児から高齢者、障害者まで幅広く、地域づくりにもかかわりますが、どう能力を伸ばしていったらいいのかが見えづらいので、自己評価・他者評価ができる能力の表を作っています。もう1 つ、増毛町で『ゆうゆうマーシーの会』という住民組織の地域活動に加わり、一緒に考えながら研究としてまとめていっています」というお話です。

看護学が専門の平野美千代准教授は「高齢者、特に要支援認定を受けた方の社会活動を測る尺度が今はないので、その開発に取り組んでいます。家族や友人といった身近な人たちと一緒に過ごす、おしゃべりを楽しむなどの活動も社会活動として重要なため、それらの項目を含めて測れるようにしたい。研究の成果は1、2年後には公表し、今後のケアに生かしていきたい」と考えています。

2人の先生は共同で研究することも多いそう。「看護学も保健学の一部」と前置きした上で、「看護学は直接、人や組織に接する実践の科学で、その根拠や基盤になるところを保健学が担っていることが多い。両方が協力し合うことで、たとえば今のまちづくりには何が必要か、リハビリの成果はどうかといったことを、データを活用して示すことができる」とします。両者が危惧するのは、北海道は高齢化率が非常に高く、限界集落が増えていくと予想されること。「地域づくりには住民と保健介護福祉に関する専門職との協働が必要。だからこそ、専門職の人材育成は大切」と、研究と教育に尽力していることを語ってくれました。

保健科学研究院
保健科学部門として基盤看護学、創成看護学、医用生体理工学、病態解析学、機能回復学、生活機能学、健康科学の7分野を置く。サステイナブルキャンパス評価システムASSCの[教育と研究]分野の評価に対し、サステイナビリティ研究として「独居高齢者と高齢者を支えるコミュニティとの関連についての調査研究」「アジア地域の炭素管理と水質汚染に関する研究」など、地域実践研究として「地域活動を支える保健師の現任教育に関する教育」などを該当する教育・研究として記載。