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北海道発の新素材「発酵ナノセルロース」の大量生産に成功 -工学研究院 田島 健次准教授グループ

環境報告書2014より

環境に優しい新機能素材として注目されるものに「ナノセルロース」があります。セルロースは合成されるグルコースが「β1,4グルコシド結合」で連なった繊維状高分子で、紙・繊維・樹脂製品、食品などに広く利用されています。1nm=1/100万mmですから、ナノセルロース(繊維幅:数〜数十nm)は繊維が超極細です。

この新素材について研究を進めるのが、大学院工学研究院の田島健次准教授らのグループです。果物から単離した微生物「北大菌」 (Gluconacetobacter intermedius NEDO-01株)が、バイオディーゼル燃料製造時の副産物である廃グリセリンや砂糖製造時の副産物である糖蜜を原料として、高い効率でセルロースを合成することを発見。さらに培養方法を改良し、直径約20nmの新素材「発酵ナノセルロース」を合成することに成功しました。そして、砂糖製造と微生物培養の技術をもつ日本甜菜製糖株式会社と共同研究をスタートさせ、糖蜜などを原料とした発酵ナノセルロースの大量生産に成功しました。この新素材は非常に分散性・流動性が高いことから、今後化粧品、エレクトロニクス、医療などの分野における利用が期待されます。