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中村総長のことば-環境報告書2005より

北海道大学は職員数4千人、学生数1万8千人を抱える大事業所です。教育研究活動に伴う電気、水道、あるいは紙等の資源の使用量は膨大であり、近年になってようやく使用量の把握、抑制をはかってきました。環境報告書作成を機に、本学が地域および社会に与える直接・間接の影響を把握し、環境保全活動に積極的に取り組みます。

北海道大学の札幌キャンパスは180万都市札幌の中心部に位置し、緑豊かな都市空間を市民に提供し、親しまれています。都市内の自然空間としての意義を積極的に高め、一方で環境配慮活動を充実することでソフト・ハード両面でエコロジカルなキャンパスの実現をめざします。

大学の主要な業務は、教育と研究です。「教育」においては省エネルギーなどの実施を通して学生の環境意識を高めるのはもちろん、「環境」に関する学部、大学院における教育において、専門的な知識をもち、自治体、企業等で環境活動をリードする人材を育てることも大学の役目です。また、総合大学の特徴を生かし、さまざまな領域、分野における「研究」を通じて、直接、間接的に地域や社会の環境負荷低減に貢献することをめざします。

また、教育、研究の成果を、積極的に外へと発信することも重要と考えます。市民・高校生に対するオープンユニバーシティーには以前から取り組んできましたが、さらに、大学での勉学をめざす高校生、研究効果の公開を望む企業・自治体との双方向コミュニケーションを充実し、社会の要請を柔軟に受容れる「開かれた大学」となり、地域にとどまらず、広く全国に貢献できると考えています。

本環境報告書を作成するにあたって、昨年度から学内に検討委員会を設け、大学が果たすべき役割を3つの基本目標としてさだめました。これからも継続的な活動の実施、見直しを重ね、「大学ならでは」の環境に対する取り組みをすすめていきたいと考えています。