北海道ワイン教育研究センターの開所式が9月28日に挙行されました。式典では、本センターの建物の改修計画を行った工学研究院建築デザイン学研究室 小澤丈夫教授が、改修の概要や特徴について、説明を行いました。

北海道ワイン教育研究センターは、札幌キャンパス最古の建物である「旧昆虫及養蚕学教室(1901年・国登録有形文化財)」「旧昆虫標本室(1927年)」を改修し、保存活用された建物です。北海道産ワインの研究やプロモーション、人材育成の拠点として、これからの100年を見据え、北海道の新しい持続的農食産を拓いていきます。

旧昆虫及養蚕学教室は、調査によって残存部の多いことが判明した廊下天井・両翼の天井・腰壁を創建当時の仕上げに復元しました。また、鉄骨フレーム、水平ブレスによる耐震補強や室内の温熱環境を向上させるために断熱材の充填を行っています。旧昆虫標本室は、キャットウォークや床材等、可能な限り創建当時の仕上げを使用しました。本建物はテイスティング・ワインセラーとしての使用を予定しており、温度変化を抑えるために断熱を施しました。

今回の小澤教授による説明では、旧昆虫及養蚕学教室と旧昆虫標本室の改修に本学中川研究林の木材を使用していることも紹介されました。また、文化財としての価値を保ちながら、次の100年に絶えるように検討したことも説明されました。

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