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    低温科学研究所 杉山先生/北極域研究センター 漢那博士研究員

フィヨルドの生態系を支える「氷河ポンプ」を発見
低温科学研究所 杉山先生/北極域研究センター 漢那博士研究員

環境報告書2019より

氷河融解水のサンプリング

低温科学研究所 教授 杉山 慎
北極域研究センター 博士研究員 漢那 直也
本学の北極域研究センター、低温科学研究所、大学院水産科学研究院の共同研究グループは、グリーンランドの氷河の融け水による湧昇流(プルーム)が、フィヨルドの中層(深さ200m)から栄養塩を汲み上げるポンプとして機能していることを発見。表層へ運ばれた栄養塩は亜表層(深さ10~50m)に水平的に広がり、プルームの真上では栄養塩を利用して植物プランクトンが大増殖を起こす様子も明らかにしました。これまでの研究によって、融け水がフィヨルドの基礎生産(光合成等による有機物生産)に果たす役割が証明され、今後は融解水が生み出す生態系を総合的に理解することが重要とされます。