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熱帯泥炭地のCO2排出量を世界で初めて長期・連続測定。大学院農学研究院  平野 高司先生

環境報告書2014より

平野 高司

大学院農学研究院 環境資源学部門地域環境学分野 農林環境情報学研究室 教授

現在の主な研究課題は、森林などの陸上生態系が保持する環境機能に対する環境撹乱の影響評価。

北海道やインドネシアのフィールドで連続的な観測を行う一方、リモートセンシングやモデルを用いた広域評価をめざしている。

多量の炭素が蓄積するインドネシアの熱帯泥炭地は、開発による地下水位の低下と乾燥化、さらには泥炭火災が原因で、膨大なCO2の排出源となりつつあります。そこで温室効果ガスの削減計画が大統領令として策定されたものの、炭素量を科学的に見積もるシステムの構築が課題となっていました。

平野教授らは、CO2排出量を抑制するための統合的泥炭地管理システムを構築。熱帯泥炭地での撹乱の程度が異なる3つの生態系(未排水の泥炭林=UF、排水された泥炭林=DF、排水された火災跡地=DB)にタワーを設置し観測を行いました。データ4年間分を解析した結果、次の3点が世界で初めて実証されました。①未排水の泥炭林においても正味でCO2の排出源となっている。②CO2排出量は環境撹乱が進むに連れて大きくなる。③エルニーニョの年(乾燥年)にはCO2排出量が大きくなる。

今後は観測衛星を使ってより精度の高いモニタリングを実現し、日本とのオフセット・クレジットなどへ活用することが期待されています。

未排水の泥炭林=UF

排水された泥炭林=DF

排水された火災跡地=DB