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サステナビリティの同志たち −3−公共政策大学院

環境報告書2010より

公共政策大学院

持続可能な社会の仕組みをつくるためには、そのための政策を行政、企業、NPOなどさまざまな立場から発信する能力が求められています。公共政策大学院は、文系と理系、政策の現場と学問の拠点、構想力育成と実現力育成をクロスオーバーさせ、柔軟な発想と政策の知識を持ったリーダーたりうる人材の育成をめざしています。

国内外の専門家と市民がエネルギーの未来を考える
再生可能エネルギー国際シンポジウム

サステナビリティ・ウィーク期間中の2010年10月28日、公共政策大学院と環境科学院、低炭素プロジェクトの主催で、世界の研究者と再生可能エネルギーの現状と将来展望を議論するシンポジウムが開催されました。
第1部の基調講演では、まず本学の吉田文和教授(P14参照)が新しい環境エネルギーインフラの方向性と戦略、東アジアとの連携の重要性を説明。続いて、独・米・中の研究者や北海道のエネルギー担当者による発表がありました。さらに、北方生物圏フィールド科学センターの荒木肇教授は、バイオマスの活用可能性について講演しました。
第2部では、NPO法人、民間企業、地方自治体の取り組み例の紹介や、本学の博士研究員の研究成果が報告されました。
会場は約260人の参加者で満員となり、質疑応答も活発に行われ、エネルギー問題への一般の方々の高い関心が感じられました。

自然を五感で感じ取り考える力を養う環境教育
富良野自然塾で集中講義

草の上にいる人々

中程度の精度で自動的に生成された説明

岡田インストラクターと記念撮影

2010年9月11日~13日の3日間、NPO法人C・C・C富良野自然塾の協力のもと、その環境教育プログラムを集中講義「公共経営特論Ⅱ」として実施しました。
最初に、倉本聰塾長から、知識より体験することの重要性についてお話がありました。その後、地球の歴史の長さと人間の歴史の短さを460mの小道で表した「地球の道」などの環境教育プログラム、森歩きや農耕、植樹などさまざまな体験をしました。最終日には「自ら考える」という自然塾の方針のもと、各受講生が発表を実施。プログラムの締めくくりには、サッカー日本代表前監督の岡田武史インストラクターのお話があり、受講生は過去や未来にとらわれすぎず「今できることをする」という大切なことを学びとりました。

自然と共に生きるための政策のあり方を考える
北方の文化と環境再生、生物多様性~北海道の環境政策~

人, 屋内, テーブル, 男 が含まれている画像

自動的に生成された説明

本シンポジウムは、2010年10月のCOP10(生物多様性条約第10回締約国会議)の開催を控え、生物多様性保全の国際的動向、北海道の環境保全政策などを議論するため、6月26日に開催されました。
まずは2名の方から「北方圏の環境と文明」、「生物多様性の保全をめぐる国際的動向と日本の取り組み」という基調講演をいただき、その後基調講演者と2名のパネリストを加え、公共政策大学院の深見正仁特任教授を司会にパネルディスカッションが行われました。アイヌの到来以来自然と共存共生してきた北海道の暮らしへの評価、自然との共生のためのルールづくりの必要性など、人間と自然の関わりについて活発な議論が交わされました。