新着情報
サステナビリティの同志たち−2−環境科学院・地球環境科学研究院
環境報告書2010より
環境科学院・地球環境科学研究院
地球環境破壊に対する人類共通の課題解決に取り組むため、学内の環境に関連する部局が協力体制を築き、研究者や高度専門職業人を育成するために設立されたのが環境科学院です。地球環境の仕組みを解明し、その影響を受ける生物生産との共生を探りながら、持続可能な社会システムの構築をめざします。
環境への取り組みを企画立案し実践力まで備えた人材を育成
環境プロジェクトコーディネータープログラム (EPoCH)
環境問題を解決していくためには、新たな取り組みを考案・提案するだけでなく、それを社会の仕組みとして実現していかなければいけません。EPoCH (course of Environmental Project Coordinator in Hokkaido)は、学生ならではの立場で社会に貢献する先鋭的な取り組みを考え、社会貢献しながら実現のための具体的な方法を学ぼうという発想から、2010年に生まれた課外コースです。
コースは、企業やNPOで環境活動を実践する講師たちから学ぶ基礎コースⅠ、メディアやITなど違う立ち位置から環境を考える人々から学ぶ基礎コースⅡと、実際に自分たちで企画を立て実行する実践コースからなっています。2010年の実践コースの取り組みを紹介します。
せたなゴールデンバレープロジェクト
無農薬・無肥料で稲作するせたな町の農場を応援し、水田を含む生態系をつくり、生物と共生できる農法を紹介する農家向けWEBサイトを作成。
ちゃりDE マルシェ
生産者と消費者の距離を縮めるため、自転車による農産物の行商を通して、それぞれの意見を収集し伝える仲介役となった。
トマム 雲の学校
占冠村・トマムリゾートで、標高1,088mのテラスから見る雲海を題材に「考え体験する」プログラムを作成し、企業と連携してツアー化。
自転車タクシーDEおしゃべり&ECO
オリジナルラッピングのベロタクシーをデザインし、大学構内と札幌市内で運行。学内運行では学生がドライバーを務め、乗客に環境問題を伝える。
※ベロタクシー…NPO法人エコモビリティさっぽろが運行する自転車タクシー
学内で野菜づくりと堆肥づくりを循環させて廃棄物をなくす
学内堆肥化プロジェクト「少年よ、堆肥を抱け!」
生ごみや牛ふんを切り返して発酵を促す作業
大学生協食堂で発生する食物残渣(生ごみ)、学内農場から発生する乳牛のふん尿をそれぞれ堆肥にして学内農場で使用し、その堆肥でつくった野菜を学内で消費し、再び堆肥化という循環システムの構築を目指すプロジェクトです。2010年度は北方生物圏フィールド科学センターにあるビニールハウスで堆肥化を進め、材料の投入量、気温、堆肥成分内の温度・密度・含水率・配分組成比などのデータを取り、さらに堆肥化にかかる人手やスペース、コストなども測定しています。次年度以降は、原材料をあらかじめ固形分と液分に分離して堆肥化を試みます。さらに水分調整の材料に紙ごみ(シュレッダー紙)の利用を検討し取り組みを進める予定です。