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佐伯総長のことば-環境報告書2008より

スーツを着た白髪の男性

自動的に生成された説明

北海道大学総長 佐伯 浩

北海道大学は、本学自身の活動にともなって、地域および地球規模の環境に対して、直接・間接的に与えている影響を認識し、大学として何をなすべきかを、多面的な視点から考えてきました。その結果は、本学の環境方針としてまとめられています。

昨年、北海道洞爺湖で開かれたG8サミットに合わせて、本学がホスト校となり、第1回G8大学サミットが開かれ、世界14ケ国、34大学と1国際機関が集まり、人類の持続可能な社会形成について議論が深められ、その成果は「札幌サステイナビリティ宣言」として採択されました。この議論の中でも、世界の主要大学が、教育研究を通して地球規模の環境及びそれに関連した教育研究を推進するとともに、それらの成果を積極的に社会に還元し、普及に力を入れていることが示されました。同時に、大学の運営に伴う環境負荷の低減に積極的に取り組んでいることを報告していましたし、大学キャンパスの維持・管理についても、生物の多様性を含めたエコキャンパス造りに苦労されている実態の報告もあり、意義あるG8大学サミットでありました。第2回は、今年イタリアのトリノ市で開かれ、引き続き世界の主要大学が連携して、地球規模の環境問題、人類の持続的発展等に積極的に取り組む意欲を示しました。

本学は、昨年の大学サミット開催で排出した全CO2を、本学の有する研究林の除伐・間伐を実施することにより、CO2吸収量の増大をはかることによって、5年間で全放出CO2を吸収することになっていて、本学が低炭素社会の実現にむけてさらなる努力を継続することを示しました。また、札幌、函館両キャンパスにおいても緑の保全等により、大学コミュニティーメンバーは当然のこと、両市の市民の安らぎの場、広域避難の場としての役割を担い、地域とのコミュニケーションをさらに強化し、開かれた大学に向けてさらなる努力をしていきたいと思っています。