活動・調査報告
北海道大学サステイナビリティ推進機構と北海道留萌教育局は「留萌高校・北海道大学SDGs・ゼロカーボンプロジェクト」の一環で、フィールドワークを2022年10月6日(木)に行いました。
「留萌高校・北海道大学SDGs・ゼロカーボンプロジェクト」 とは、SDGs・ゼロカーボンを題材として、高校生が大学と連携しながら、留萌管内の課題について本質を探り見極めようとする活動を通じて、探究的な見方や考え方を身に付けることを目指すとともに、高校生が探究の成果を広く発信することで、地域におけるSDGsの理解を促進し、ゼロカーボン実現に向けた地域住民一人一人の行動変容につなげることを目指しています。
本フィールドワークは留萌市、苫前町、増毛町で行われ、留萌高校の生徒と、サポートスタッフとして北海道大学の大学院生2名も参加しました。
①オリエンテーション/ 加藤悟教授(サステイナビリティ推進機構)
北海道大学サステイナビリティ推進機構の加藤教授からフィールドワークへの参加にあたり説明がありました。「これまでのワークショップでも、自分で調べること、人に聞くこと、旅をすることが探求のポイントだと話してきた。今回のフィールドワークは人に聞くこと、旅をすることを中心に、自分自身が関心を持った課題に対しての解決方法を探り、発信し、人々の変容を促してほしい」と話しました。
②「とままえ夕陽ヶ丘風力発電所」の見学(苫前町)
「とままえ夕陽ヶ丘風力発電所」を見学し、町の担当者から説明をいただきました。苫前町は、道内屈指の「強風地帯」です。苫前町では、地域の風資源を有効活用するため平成10年度から風力発電機を建設しています。老朽化のため令和元年に運転を終了しましたが、新しい風力発電機を建設しています。この新しい風力発電機の建設にあたり、これまで修理費用に充てていた必要経費を見直し、売電による収益をまちづくりに利用することが可能となりました。町民還元事業として「ごみぶくろ助成」「LED照明購入補助」などを実施しています。参加メンバーは普段間近で見ることのない風力発電所の内部を見学したり、担当者からの説明を熱心に聞きいてメモを取ったりしました。
③留萌南部衛生組合「資源化施設」「最終処分場」の見学(留萌市・増毛町)
「資源化施設」では、ごみの分別作業を見学しました。分別作業は人の手で行われています。プラスチック製品の中でも洗浄しにくいものは回収資源にならないため「燃えるごみ」に該当すること「回収資源は専門業者に引き取られ新たな用途に生まれ変わること」を学びました。
「最終処分場」では実際の埋め立て作業を見学しました。紙や衣類のように天然由来の製品と異なり、カップ麺の容器のような素材は簡単に自然に還らないこと、ごみの分別によって処分量が減り、最終処分場の移設利用年数も伸びること、などの説明を受けました。
今後は、フィールドワークの結果を踏まえたミーティングを実施するなどし、発表に向けて活動をする予定です。
<フィールドワーク実施要領>
主催:北海道留萌教育庁留萌教育局
共催:北海道留萌振興局保健環境部環境生活課
日時:2022年10月6日(木)8:45-15:30
会場:留萌管内のゴミ処理施設及び風力発電施設
参加対象:高校生SDGs・ゼロカーボンプロジェクト参加生徒 10名(北海道留萌高等学校生徒)
サポートスタッフ:
北海道大学サステイナビリティ推進機構 教授 加藤悟、特定専門職員 松山元樹
北海道大学大学院生 2名
留萌振興局保健環境部生活課地域環境係 係長 有田 太一郎 氏
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本プロジェクトは本年7月にプレワークショップを北海道大学札幌キャンパスにて行いました。その様子についてはこちらをご覧ください。